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zoom RSS 哀愁の世界遺産、、、荒船風穴(群馬県下仁田町)

<<   作成日時 : 2015/11/13 12:44   >>

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荒船山に登る為に内山峠を目指した際、、、
その道中で、やたら目にしたのが「世界遺産・荒船風穴」の看板でした。
エッ? 
そのようなモノが登録されたというニュースは聞いた事が無い、、、、と思ったら、、、
「富岡製糸場」の関連施設として登録されたとの事です。 
なるほど。そういう事ですか。
内山峠からさほど遠くなく、下山後に立ち寄ってみた次第です。
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荒船風穴の場所は、神津牧場の裏手でして、、、
ずいぶん山深い場所にありました。
駐車場にクルマを停めると、、、「ご注意ください」の文字。(↓の写真)
「(風穴までは)急峻な山道で標高差があり、起伏も激しい」
との事で、、
「往路15分、復路20分(約800m)」
なのだそうです。
なんのなんの。今日の我が家は登山客。
そんな程度の距離には負けませんよぉ!
元気の無い人向けには、、土日祝限定ですが、、、
駐車場から風穴まで、タクシーによるピストン輸送も行われていました。
有料です。
画像

道は舗装路で、フツーの靴でもダイジョーブ。
行きはひたすら下りで、、、当然ながら帰りは登り坂ばかり。。。
帰りだけでもタクシーは利用できます。有料です。
歩きはじめて1分後、、、再び警告の看板が登場しました。(↓の写真)
「想像以上に厳しい道のりです。心と体の準備をしましょう」
なんて感じで、、、
コレを見てタジロぐ人もいるかもしれません。
まさかタクシー会社が出した看板ぢゃないのでしょうけれど、、
有料です。
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途中「冷風体験スペース」なるモノがあり、、、(↓の写真)
岩穴の中から冷たい風が吹き出していました。
温度計が示しているのは3℃。。。
コレと風穴の関係は如何に?
画像

とにかく、延々と下り道が続きまして、、、、
連続ヘアピンの向こうに、何やら建物が見えてきました。(↓の写真)
アレよ、アレなのね。
ああ、帰りがタイヘンだあ。。
きっとマナムスメは「タクシータクシー」と騒ぐんでしょうね。。
有料です。
画像

入り口に到着!
「国指定史跡 荒船風穴入口」のカンバンですよ。(↓の写真)
ところで、、、、
風穴と聞くと、富士山などにある溶岩洞窟がアタマに浮かびますが、、、
例えば、富岳風穴とか西湖コウモリ穴とか。。
しかしココには、洞窟のタグイは1つも存在しないんです。
洞窟愛好家の皆様が、ソレ目的で訪問してくると、、、
ガッカリして、タクシーで帰る事になりましょう。有料です。
画像

ならば、荒船風穴の正体は??
ズバリ、超エコな冷蔵庫だったんです。
荒船風穴のある場所は、、、、、
大規模な崩落によって、山から転がり落ちてきた大岩が積み重なった沢。
地底の岩と岩のスキマを山おろしの風が通り抜けると、、、
冷え切った岩の間を抜けるソレは冷たい風となり、、、
沢の水は凍りつき、岩はさらに冷え、、、、
結果、オソロシい程の冷気が噴出してくるんです。
夏場でも2℃とか、そういうレベルなのだとか。
その冷風の噴出口を石垣で囲い、中に倉庫を設ければ、、、
エネルギー不要の巨大冷蔵庫の完成! ソレが荒船風穴です。

何を冷した冷蔵庫なのか??
それは、カイコ蛾の卵です。
絹糸の原材料となるマユを作る、カイコのソレですよ。
カイコは年に1度、春先にしか孵化しないので、、
自然のままに任せると、なかなか効率が悪いです。
そこで冷蔵庫で卵を保管し、適当な時期に取り出すと、、、
春になったと騙されて、カイコは年に何度も孵化しちゃうんですって。
マユは製糸工場にとっては必要不可欠な原材料であり、、
富岡製糸場の世界遺産登録の際に、コチラもソレを支える施設として登録されたのだとか。

そんな訳で、、、荒船風穴は、完全なる人工建造物の残骸なんです。あしからず。
なぜ廃虚化してしまったのかは、、、簡単ですね。
電気式の冷蔵庫が一般的になり、、ソレに負けてしまったんですよ。。
確かに電気代はかかりましょうが、、、山奥まで運んでくるテマヒマを考えると、、、ですね。
でも、山奥だからこそ、やたらモミジがキレイです。(↓の写真)
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コレが荒船風穴の本体、、石垣に囲まれた窪地です。(↓の写真)
冷気が篭ったこの中に、卵を冷やす倉庫が作られていた訳ですね。
長野県を中心に同様の設備が多々あったそうですが、、
この荒船風穴が日本で一番デカく、、、
2位のソレの倍以上の規模だったのだとか。
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風穴(石垣で囲われた窪地)は全部で3つ。
上から順に1号、2号、3号、、、判りやすいです。
コレは2号の中。(↓の写真)
説明を聞かないと、何の跡だかサッパリわかりませんって。
風穴の見学は有料(1人500円。高校生以下はタダ)ですが、、、
説明要員としてガイドさんがついてくれます。
無料です!!
画像

倉庫があった頃の復元図がコレ。(↓の写真)
この中に、カイコの卵がズラっと並べられていたのですね。
ソレがどういう形状のモノなのかは想像できないものの、、、
ちょっとキモチ悪いです。だって昆虫の卵ですもの。。
日本の産業革命を支えた、大事なブツだったのでしょうけれど。
画像

1号風穴の吹き出し口がコレです。(↓の写真)
吐き出される空気が最も冷たいのが夏場で、、、
秋口が一番温度が高いそうです。それでも5度とかですけれど。
ワタクシの推測ですが、、、
夏は岩のスキマの氷が溶ける為、その融解熱で冷され、、、
氷が溶けきった秋口には一時的に温度が上がるのでしょうね。
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冷気の温度がコチラです。(↓の写真)
2.3度、、、かなりヒエヒエですよ。
カイコが騙される訳ですって。
この日の外気温は10.9℃。。
夏場のほうが、その気温差を実感できましょう。
カイドさんによれば、、、
真夏の見学者は、なかなかココを離れたがらないそうですよ。
判ります判ります。
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在りし日の荒海風穴の姿。。(↓の写真)
ニギわってますね。
戦前に閉鎖されてしまったもので、、、
当時の資料は極めて希少なのだそうです。
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現在の同じ場所が、この角度。(↓の写真)
建物は一切残っておらず、、、石垣も一部崩れています。
なんだか、隠し砦の残骸みたいですよ。

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ガイドさんによる裏話によれば、、、
この風穴は富岡製糸場の関連施設、、、、と言うのは少々マユツバなんですって。
なぜなら、ココが完成したのは、富岡製糸場が開業してから30年も後。。
なので同製糸場は、長野県などの同様の冷蔵庫を活用していたハズだと言うのです。
それでも世界遺産に登録されたのは、、、、
富岡製糸場に(比較的)近いという立地が良かったのでしょうね。
規模がデカかったのいうのもありましょうし。

国家的な事業として大々的に官営で創業された富岡製糸場に対し、、、
営利目的の民間人が、後発・モノマネで造った荒船風穴。。。
前記の通り、電気冷蔵庫に負けて、わずか20年で閉鎖に追い込まれたのだとか。。
閉鎖後は、何の施設の痕跡なのか、地元の人にも判らなくなり、、、
一番下の3号風穴は、廃棄物の投入場所にされていたそうです。
この存在が再評価されたのは、平成の世になってからでした。

見学後、、なんだかシンミリしてきました。
廃虚ってのは、、、殆どが敗北の遺産ですもの。
実際に目に見えるガレキのスキマには、、、、
ソレに関わった人々の暮らしの残像、、、夢や希望のカケラ、、、、
そういうモノが、おびただしく詰っている事でしょう。

ワタクシと同じように、やりきれない心境になったのでしょうか。
いきなり意味不明のオタケビを上げ、、
得意の空手チョップでガードレールをヒン曲げた長男坊。。(↓の写真)
言うまでもなく、、、、ヤラセ写真です。。
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荒船山登山編はコチラ。

荒船風穴 公式サイト:
http://www.town.shimonita.lg.jp/fuketsu/m01/01.html

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